鼻が乾くのはサインかも?中医学で考える“未病”と向き合う方法

ちょこっと養生

1.鼻が乾く夜、気づいたら眠れない

帰り道、ふと気づく。
「あれ?なんか鼻の中、カサカサするな…」
加湿器をつけても、寝る前に水を飲んでも、朝にはまた乾いてる。

そんなある日、寝つきは悪くないのに、夜中に鼻の乾燥で目が覚めた。
あぁ、これじゃライブ本番、しんどい…

2.実はそれ、体の内側からの“サイン”かも?

中医学では、病気になる前の“予兆”=未病(みびょう)をとても大切にします。
「なんとなく不調」は、ちゃんと体からのサイン。

鼻の乾燥も、ただの外気やエアコンのせいだけじゃなく、
体の中が潤ってない(陰虚・津液不足)サインであることが多いんです。

3.ドライノーズってなに?中医学的な視点でチェック

鼻は中医学で「肺とつながる場所」。
つまり、肺のバランスが崩れると、鼻にも影響が出やすいんです。

✅ 鼻が乾く
✅ 空咳が出る
✅ のどがヒリつく
✅ 皮膚がカサカサする

これらは、「肺陰虚」や「津液不足」が原因かもしれません。

「肺陰虚」ってなに?
肺(はい)のうるおい成分=“陰(いん)”が足りていない状態。
しゃべりすぎたり、歌ったり、乾燥した場所に長くいると、肺のうるおいが消耗されてしまいます。
声がかすれる、のどや鼻が乾く、空咳が出る…そんなサインがあれば、肺陰虚の可能性も。

「津液(しんえき)不足」ってなに?
津液は、体をうるおす“体内の水分”のこと。
汗・涙・鼻水・唾液なども、津液の一部です。
水分を作ったり巡らせる力が落ちてくると、カラカラ乾いた状態に。
肌や粘膜が乾く、口が渇く、便秘気味になる…そんな人は津液不足かも。

🎤 音楽やってる人は特に要注意!
💬 声をたくさん使う・ステージの照明で乾燥しやすい・不規則な生活…全部“うるおい不足”の原因に!

4.中医学に学ぶ、乾燥との付き合い方

潤い不足のときに大切なのは、体の中に“水”を戻してあげること
でも、水をがぶ飲みするんじゃなくて、“潤す力”をサポートするのが中医学的な考え方。

・白きくらげ
・百合根
・はちみつ
・梨(特に秋)
・ナツメ(棗)

これらの食材は、潤いを補ってくれる“陰”のパワーフード。

5.夜の一杯にも意味を持たせよう|薬膳酒という選択

「健康のためには飲まない方がいい」って、わかってはいる。
でも…やっぱり、仲間と飲む時間も、自分を解放する一杯も、簡単にはやめられない

そんなあなたに、中医学からの提案。
ただ飲むんじゃなくて、“ケアできるお酒”に変えてみよう。

それが、薬膳酒という選択肢

肝をいたわったり、体を潤したり、気の巡りをよくしたり。
自分の体調や季節に合わせてカスタムできる、“飲みながら整える”スタイル。

いつもの晩酌も、少しだけ体に寄り添うものに。
「飲みたい」気持ちと、「健康でいたい」想い、どっちも大事にできる。

そう、我慢しない健康法って、実はあるんです。

おすすめ薬膳酒

すぐできる薬膳酒3選|混ぜるだけ&温めるだけ

① 桂皮(シナモン)赤ワイン

▶効果:体を温め、血行促進&冷え対策に◎

【作り方】
・赤ワイン 150ml
・シナモンパウダー 少々(またはシナモンスティック1本)
・レンジまたは鍋で温めてホットワインに

+お好みで:生姜スライス or クローブ or オレンジピール
血の巡りが悪い、寒くなると調子が落ちるタイプにぴったり。

② 紹興酒 × クコの実 × はちみつ

▶効果:目の疲れや乾燥、潤い不足に。

【作り方】
・紹興酒 100ml
・クコの実 小さじ1(なければ省略可)
・はちみつ 小さじ1/2〜1を混ぜるだけ

※軽く温めると香りが立って飲みやすくなります。
PC・スマホ時間が長い/夜更かしが多い/目がしょぼしょぼする方に◎

③ ジンジャーレモン焼酎(ホットでもOK)

▶効果:冷え、気の巡りUP、ストレス緩和に。

【作り方】
・焼酎(麦または米) 60ml
・すりおろし生姜 or チューブ生姜 少々
・レモン汁 小さじ1〜2
・お湯で割ってホットにしてもOK

気滞タイプ(お腹が張る、イライラしやすい)におすすめ!

🍹ポイント

・薬膳と聞くと難しく感じがちですが、「飲み方」「組み合わせ」「温度」で体への働きは大きく変わります。

・お酒が弱い方は、「ノンアル版(ハーブティー+生薬)」にアレンジしてもOK!

漬け込むタイプの薬膳酒3選

🌿 なつめとクコの実の薬膳酒
→ 肝と腎を補い、潤い+血を養う。お肌と目にも◎

🌿 陳皮と生姜の薬膳酒
→ 気の巡りをよくして、お腹のハリや冷えに。食前におすすめ。

🌿 白きくらげとはちみつの潤い酒
→ 乾燥対策にはこれ。体に優しくしっとり潤す。

※どれもベースは米焼酎やホワイトリカーで、1週間〜漬け込んで!

6.今日からできる!潤いUPレシピ&Tips

💧 のど&鼻に潤いスプレー(精油入りのミストでもOK)
→ 外からの保湿も大切!

🌿 ドライノーズ対策ブレンドティー
→ 桑の葉・ナツメ・金銀花などがおすすめ。ティーバッグで手軽に。

季節ごとの「潤い補い食材」リスト

🍃春|気の巡り+潤い補給
クコの実(肝と目にも◎)
百合根(乾燥した咳や不安にも)
アスパラガス(潤い・利尿)
菜の花(苦味で巡らせるが、乾燥がある場合は加減を)

☀️夏|清熱+潤い+消耗対策
トマト(潤しながら熱を冷ます)
きゅうり(体の熱を取りつつ潤す)
冬瓜(潤い&むくみ対策)
ハトムギ(美肌&利水、潤いとのバランスに)

🍂秋|肺を潤す・乾燥予防
白きくらげ(潤い最強食材!)
梨(ある場合)/りんご(代用可)
かぼちゃ(潤しつつ胃腸を養う)
ナツメ(気血を補いながら保湿内側ケア)

❄️冬|腎の養生+内側から潤す
黒ごま(腎・潤・便秘対策)
クルミ(腎を補い、乾いた肌にも)
山芋(滋養・潤い・腸にもやさしい)
もち米(気を補いながら潤す)

春夏秋冬、それぞれに“体の弱りやすい場所”があるんだって。そこを潤すケアがポイントなんです♪

7.いつまでも音を奏で続けるために、自分をメンテする習慣を

体の不調って、急にドカンとは来ない。
じわじわ、いつのまにか、静かに忍び寄ってくる。

だからこそ、「あ、ちょっと鼻が乾くかも」っていう小さな違和感を
見逃さずに、自分の体と向き合えることが何よりの強さ。

響き続けるには、まず自分のコンディションを整えることから