~記憶と感情にそっと寄り添うもの~
お酒って、ただの「酔うためのもの」じゃない。
記憶や感情と結びつく、奥深い存在なんだなって思うのです。
たとえば、20代のころ。
バンド仲間たちと、20人くらいだったかな?
毎回誰かしらの誕生日で、居酒屋に集まってワイワイ飲んだ夜。
泣いたり、笑ったり。恋バナで夜が明けたり。
その後、単身沖縄へ。
沖縄のあたたかい風の中で飲んだ泡盛の味。
酒造さんによってこんなに味も香りも違うんだって体感したのも、沖縄でした。

お酒はただのアルコールじゃなくて、
あの頃の音や声、空気までも一緒に閉じ込めていたように感じます。
そして今、薬膳酒に出会って思うのです。
お酒って、飲み方や素材を変えるだけで、
もっと自分らしい時間や記憶を刻むものになるんじゃないかって。
身体をいたわる薬膳の素材たち――
例えば・・・なつめ、クコの実、陳皮、シナモン。
それらがブレンドされた薬膳茶を使って、焼酎の薬膳茶割りにする。
そんな一手間が、自分の体と心を想う、優しいお酒になる。
たとえば、誰かを思い出したい夜。
一人でゆっくり飲みたいとき。
または、大切な人と心を通わせたい時間。
お酒って、ただの“お酒”じゃなくて、
その人の人生や思い出をそっと包み込む、
そんな存在になれるのかもしれません。
だからこそ、
私はこれからも薬膳酒を通して、
心と体に寄り添う一杯を育てていきたいなと思います。


